色のコラム

2020.11.02

BOOK紹介「要点で学ぶ、色と形の法則150」 
色彩心理と錯視の絶対ルール150項目を解説

「要点で学ぶ、色と形の法則150」
発行/ビー・エヌ・エヌ新社
著作/名取和幸+竹澤智美 監修/日本色彩研究所
仕様/四六判変型・320頁 定価/2,000円+税
色に興味のある方、勉強をはじめたいと思っている方に、わかりやすく、楽しく読める本を紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは、「要点で学ぶ、色と形の法則150」という一冊です。
私たちが色を見るときは、その色の周囲にある色や光の具合、使われているものの形など、様々な要素から影響を受けます。色彩講座などで、同じ色が背景の色によって違って見えたり、同じ大きさのものが色によって違って見えるなど、色の見えの不思議についてのお話を聞いたことがあると思います。

この本は、目はどのように色や形を見ているのかについて、その法則を項目としてとりあげ、それぞれについてわかりやすく解説してくれます。紹介文の言葉を借りれば「色彩心理と錯視の絶対ルール150項目を説明」したものです。

取り上げている項目は、「色の法則」と「形の法則」に分かれ、それぞれ75ずつ。
いずれも見開き頁でひとつの項目について説明され、右に図や写真、左に簡潔な解説が加えられています。
エーレンシュタイン錯視、ポゲンドルフ錯視、ゲシュタルト崩壊など、名前を初めて聞く人には難解そうな感じがするかもしれませんが、一つの項目がビジュルを含め見開きで完結するため頭に入りやすく、次へ次へと頁をめくっていきたくなります。また、気になる項目だけを読んでも楽しめるでしょう。最近の書籍では簡潔でわかりやすいことはとても重要な要素なのだと、改めて実感しました。

日が暮れて薄暗くなると、赤が暗くなり青が明るく見える「プルキンエ(プルキニエ)現象」や、横線に比べて縦線が長くみえる「垂直水平錯視」など、デザインに携わる人にとっても重要なポイントが多く掲載されています。
なお、「流行色」も項目のひとつとしてとりあげられ、JAFCAのカラーパレットを紹介していただきました。

本のサイズはタテ、ヨコとも13cm程度、厚みのあるコロっとしたデザインがかわいく、プレゼントにもオススメです。


 

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