色のコラム

2017.11.16
2017年・2018年を象徴する色を発表 !
    ~殻をやぶる“リーディングレッド”と
                           将来を見通した“ビジョナリーミント”~




一般社団法人 日本流行色協会(JAFCA、所在地:東京都千代田区、理事長:中藤 正哉)は、2017年11月16日(木)“いい色”の日に、2017年・2018年を象徴する、それぞれの色を発表いたしました。これらの色は、単に流行した色、あるいは流行する色という意味ではなく、その時代のムードを象徴するさまざまなキーワードを包含した、その年の「テーマカラー」と言えるものです。

■今年(2017年)の色

色名:リーディングレッド Leading Red
マンセル値:4R4.25/14 系統色名 :ビビッドレッド

●選定の背景
2017年、ファッションやプロダクトで鮮やかな赤が注目されました。日本流行色協会(JAFCA)では、2016年に「2017年の色」として、「リーディングレッド」と名付けたビビッドレッドを選定しましたが、一年を振り返り、改めて2017年を象徴する色として、この色を選びたいと思います。なぜ鮮やかな赤が注目されたのでしょうか。その時代背景を3つのキーワードでまとめました。



<殻をやぶる、考えを表明する>
今は、SNSで交わされる会話が国の行く末を左右しかねない時代です。よりよい国、よりよい世界をつくるためには、自分とは異なる意見も聞いた上で何が真実で何が嘘か見極め、勇気を持って自分の意見を表明していかなければならない時代になりました。2017年、政治や社会の中で、これまでの殻を破ろうとする様々な動きが起こりました。混迷する時代に風穴を開けるために必要なのは「忖度」ではなく、はっきりと考えを表明すること。前向きなエネルギーを感じさせるリーディングレッドは明快な意見表明を象徴しています。

<華やかさ、楽しさ>
2017年春夏、それまでしばらく続いていたベージュやグレーなどのベーシックカラー中心のファッションに決別するかのように、鮮やかな色が街を彩りました。中でも鮮やかな赤は、デザイナーコレクションや広告などで多く使われ、一際目をひきました。同じ形、同じ素材でも「赤」にするだけで、まるで別のデザインのように印象が一変します。「赤」が持つ華やかさ、楽しさといったパワーが再認識された年とも言えます。

<人間らしさ>
AIやVRなどの科学技術が進化し、外出しながら家の中にある家電が操作できるなど、かつて夢見ていた未来が現実となってきています。そうしたハイテク社会の急速な進展の一方で、「では人間とは何だろう」と考えさせられる機会が増えています。2017年、陸上競技100m走で初めて日本人選手が9秒台を記録、また10代のスポーツ選手の世界での活躍など、人間の秘めた力のすごさや、努力する姿などが感動を呼びました。赤は、私たち人間の生き生きとした生命力を感じさせる色でもあります。

※前年2016年11月16日に発表した2017年の色「リーディングレッド」は、今回の「リーディングレッド」と同じ色になります。2017年の出来事などを踏まえながら、再度2017年の色として選定いたしました。

■来年(2018年)の色

色名:ビジョナリーミント Visionary Mint
マンセル値:2.5B9/2.5 系統色名 :ベリーペールブルー

●選定の背景

Visionary ビジョナリーとは、「将来を見通した、想像力のある」などの意味を持つ言葉です。混迷を極める時代に風穴を開けて、明るく、爽やかに進んでいきたいという気持ちを込めて、ミントグリーンを選定しました。その選定理由として、以下3つのキーワードをあげたいと思います。

<将来を見通した、想像力のある、独創的>
ミレニアル世代※の若い人たちを中心に、新しい価値観に基づいて、IT技術を駆使し、豊富な知識をシェア(共有)することによって20世紀型の産業構造を変えようという動きがおこっています。彼らの独創的な考えと、世界中とつながる行動力によって、新しい展望が開かれるかもしれません。この新しい展望を象徴する色として、未来を感じさせる明るい光のようなビジョナリーミントを選定しました。
※1980年前後から2000年前後に生まれた人々、デジタルネイティブ世代とも言われる

<爽やか、軽さ、透明感>
重要なことが秘密裏に決定された時代は終わり、これからは開かれた場所で、皆で考え、皆で進むべき道を決定する時代になっていくでしょう。異なる業界、年齢、性別、民族の違いを超えてフラットにつながり、社会の課題を解決していく時代です。このような時代は、深い洞察力と、軽やかな行動力、風通しのよさが求められます。透明感があり、爽やかなミントを思わせるビジョナリーミントは、未来に向かって軽やかに進む人々の気持ちを表す色です。

<きれいな空気と水>
地球はあと100年しかもたないとする、著名な物理学者がいます。気候変動はますます激しくなり、地球上の至る所で大きな自然災害が多発し、大気汚染が進み、人類が住める場所ではなくなる、加えて、核が拡散することによって、小さなミスが地球滅亡を引き起こす可能性があるといいます。不吉な予測を現実にしないために、私たちにできることはまだまだあるはずです。ビジョナリーミントは、私たちにとって欠かすことのできない、きれいな空気と水を象徴しています。



*カラー選定/「今年の色、来年の色」選定グループ(小森美穂子+JAFCA)



※ マンセル値=マンセル・カラーシステムによる色の数値表現。マンセル・カラーシステムは、色を数値的に表すための表色系のひとつで、色を色相・明度・彩度の3つの属性で表現しています。また系統色名とは、色相、トーンなどにより系統的に分類した色名です。

■「今年の色、来年の色」とは
流行する色が、その時代の生活者の気分と密接に関わっていることを広く知っていただき、色への関心を高めることを目的とし、毎年1回、11月16日に、その年とその翌年のムードを象徴する色を選定し発表しています。2015年からはじまり、今回で3回目になります。
通常分野別に選定し、発表しているJAFCAカラーとは別のものになります。


「リーディングレッド」
「ビジョナリーミント」を是非活用ください!
使用したものをJAFCAまでご紹介いただけると嬉しいです。


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