色のコラム

2014. 10.15

JCCクリエイターが語る雑貨の世界 今田レポート⑯
今田 正義 イマダプランニング 代表




|| 「お客さまをお招きする道具」

①英国の「アフタヌーン ティ」は1840年ごろ(日本の江戸末期・天保年代)

 貴族の社交の場として広まりました。

 当時は午後3~5時ごろ、観劇の前の腹ごしらえに、紅茶、サンドイッチ、スコーン、ケーキ類を食べ、会話を楽しんだのが始まりでした。

 

サンドイッチは新鮮なキュウリを挟みました。新鮮なキュウリを手近に食べられたのは農園を持ち、農夫を抱えた貴族だけだったそうです。

スコーンは味も素っ気も無いので、クロテッドクリームという生クリームとバターの中間のものとか、イチゴやブルーベリーのジャムを付けました。

 

英国のアフターヌーン ティには三段の飾り皿にケーキや、チョコレートなどを出しますが、これは狭いテーブルの時だけの習慣です。

 

②アフターヌーン ティは貴族の社交の場であり、招く側、招待される側の礼儀作法があり、会話も上品な話題とし、うわさ話などは禁物です。

洗練された挨拶、好ましい態度が大切です。

映画”マイフェア レディ”で、オードリー ヘップバーンが訓練を必死な面持ちで受けているシーンがありました。

 

そして室内の装飾、家具調度品などを招待する雰囲気に調えます。

この日のためにカップソーサー、食器などを用意するのは日本の茶道も同じです。花は英国ではバラを主に季節の花を飾り、派手過ぎないように落ち着いた様子を作ります。
 

③日本の茶道は英国のアフターヌーン ティより400年も昔、足利義政が1482年、東山山荘(後の慈照寺・銀閣寺)を建立した頃、お茶が村田珠光(じゅこう)によって始められ、千利休が大成しました。

日本の茶道の「もてなしの心は数寄と、ふるまい」「数寄」は茶室、茶道具のこと。

「ふるまい」は人とのまじわり、修養の心のことを言います。

 

読売新聞に連載中の「暮しの手帳・編集長・松浦弥太郎さん」が「客ぶりの良さ」について書かれていました。
「おもてなし」とは もてなす側の主人と、もてなされる側のお互いが協力しあって、その場の雰囲気を高め合うことが理想であると。お互いに感謝心が大切とあります。 

 

④ 飯田深雪先生のアフタ-ヌーン ティ

飯田深雪先生(1903~2007 103歳で永眠) 

ご主人が外交官で、英・米・インドに勤務され、アフターヌーン ティの本場でのご経験で第二次大戦後、アートフラワー、テーブルセッティングの 教室を始めれました。

 

通産省のバックアップで設立された 「トーク」と言う日本の一流企業の皆さんとご一緒して、深雪先生のお宅へアフターヌーン ティのお招きに 参加した時の写真とエピソードをご紹介します。

 

1 テーブルクロスは何のために

 お部屋の雰囲気を飾り、お客様の歓迎を意味し、食器がテーブルでの

 音を柔らげるためのものです。

 

2 紅茶は高い位置から熱湯を注ぐと茶葉がジャンピングし、よく出ます。

 温め直すと味が落ちます。

 

3 バラの花は暖かい部屋ではご来客の時に、開ききるので、花瓶に氷を

 入れ、丁度お客様が席に着かれる時間に、7~8分開くようにします。

お客様をお招きする部屋の入り口テーブルに飾られたトレー

深雪先生宅でのアフターヌーンティに用意されたバターパンとケーキ

メーンテーブルの花とチョコレート

20数名の来客用に用意されたカップソーサ、スプーン


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