色のコラム

2013. 03. 18

JCCクリエイターが語る陶磁器の世界 今田レポート⑫
今田 正義 イマダプランニング 代表




|| お茶が育んだ日本文化

 東京美術学校(現在の東京芸術大学)の校長をしていた岡倉天心は1905年頃、米国のボストン美術館東洋部長時代に英文で「日本の美と茶」について書きました。その冒頭に「茶の始まりは薬用であり、後に飲料となった。中国では8世紀になって洗練された娯楽の一つとして詩の領域に入った。15世紀になると日本で審美主義の宗教である『茶道』に高められた。茶道は日常生活のむさくるしい諸事実の中にある美を崇拝することを根底とする儀式である」「日本が長いあいだ世界から孤立していたことは内省に資するところ大きく茶道の発達にきわめて好都合であった。われわれの住居と習慣、着物と料理、陶磁器、漆器、絵画、文学ですらあらゆるものが、茶道の影響をこうむってきた」

「お先に」「頂きます」「どうぞ」「ありがとうございます」「結構なお茶です」の優しい挨拶、言葉は人と人とのつながり、感謝する心、敬い慈しむ心を育んで来ました。
昨年の東日本地震によって「絆」という言葉が叫ばれました。
昨年日本国籍を取られた文化勲章授賞のドナルド・キーンさんは「源氏物語や足利義正の時代から、これほど生活の中で美を重んずる文化は他国には見当たらない」と言われています。がしかし、昨年の8月31日付けの読売新聞・編集手帳に「京都仏教会の重鎮・立花大亀老師が松下幸之助氏に茶会の席で、君のおかげでこんなに心がなく、物ばかりの嫌な日本になってしまった。君の責任で直してもらわねばならん...」(昭和50年秋のこと)
混み合う電車の中で、道路でぶつかっても知らん顔、極端な例ではナイフで刺されたりする物騒な世の中になりました。

そんなこんな不安な世の中だから京都他の高校では茶道や華道の授業が活発に行われるようになったとの報道もあります。国は2009年に告示した高校の新学習指導要領で伝統文化学習の関心を育むことになりました。
足利室町時代に始まり、安土桃山時代に千利休・津田宗及らによって完成され、信長・秀吉の茶頭(さどう)を勤め、江戸時代になって日本全国の大名が茶の指導者・茶頭をかかえましたが、明治維新でこれら茶頭が職を失うことになり、国は女学校で教養としての作法のお茶を教える教師に雇いました。
お茶会に招待を受けたり、先輩知人友人にご馳走になったら、その礼状を三日以内に礼状を出すのがお茶の礼儀ですが、近頃では贈り物を貰っても何の挨拶さえもしない礼儀知らずの無作法者が居る世の中になっています。

|| お茶が育んだ日本文化

 東京美術学校(現在の東京芸術大学)の校長をしていた岡倉天心は1905年頃、米国のボストン美術館東洋部長時代に英文で「日本の美と茶」について書きました。その冒頭に「茶の始まりは薬用であり、後に飲料となった。中国では8世紀になって洗練された娯楽の一つとして詩の領域に入った。15世紀になると日本で審美主義の宗教である『茶道』に高められた。茶道は日常生活のむさくるしい諸事実の中にある美を崇拝することを根底とする儀式である」「日本が長いあいだ世界から孤立していたことは内省に資するところ大きく茶道の発達にきわめて好都合であった。われわれの住居と習慣、着物と料理、陶磁器、漆器、絵画、文学ですらあらゆるものが、茶道の影響をこうむってきた」

「お先に」「頂きます」「どうぞ」「ありがとうございます」「結構なお茶です」の優しい挨拶、言葉は人と人とのつながり、感謝する心、敬い慈しむ心を育んで来ました。
昨年の東日本地震によって「絆」という言葉が叫ばれました。
昨年日本国籍を取られた文化勲章授賞のドナルド・キーンさんは「源氏物語や足利義正の時代から、これほど生活の中で美を重んずる文化は他国には見当たらない」と言われています。がしかし、昨年の8月31日付けの読売新聞・編集手帳に「京都仏教会の重鎮・立花大亀老師が松下幸之助氏に茶会の席で、君のおかげでこんなに心がなく、物ばかりの嫌な日本になってしまった。君の責任で直してもらわねばならん...」(昭和50年秋のこと)
混み合う電車の中で、道路でぶつかっても知らん顔、極端な例ではナイフで刺されたりする物騒な世の中になりました。

そんなこんな不安な世の中だから京都他の高校では茶道や華道の授業が活発に行われるようになったとの報道もあります。国は2009年に告示した高校の新学習指導要領で伝統文化学習の関心を育むことになりました。
足利室町時代に始まり、安土桃山時代に千利休・津田宗及らによって完成され、信長・秀吉の茶頭(さどう)を勤め、江戸時代になって日本全国の大名が茶の指導者・茶頭をかかえましたが、明治維新でこれら茶頭が職を失うことになり、国は女学校で教養としての作法のお茶を教える教師に雇いました。
お茶会に招待を受けたり、先輩知人友人にご馳走になったら、その礼状を三日以内に礼状を出すのがお茶の礼儀ですが、近頃では贈り物を貰っても何の挨拶さえもしない礼儀知らずの無作法者が居る世の中になっています。

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